何らかの紛争がある場合に、法律相談やその他の相談窓口に行くと、場合によってはADRの利用をアドバイスされることがあります。
しかし、ADRと聞いても一般の方には定着しておらず、果たして何のことか分からないという方も多くいらっしゃると思います。
そこで、今回はADRについてお話ししたいと思います。
ADRとは
ADRとは裁判外紛争解決手続のことです。
紛争の解決は、当事者の交渉で解決すれば良いのですが、必ずしもそうでない場合も多いところです。
他方で、何か手続きを行うとすれば、裁判で白黒つけるということはわかりやすいでしょう。
しかし、どちらも極端な解決になることがあり、交渉では力の強い方が勝つこともありますし、裁判では判決が出ても差押などをしない限り解決せず、差押も難しい事例もあります。また、人間関係上、裁判は避けたいという場合も多くあります。
このような場合に役に立つのがADRです。
ADRの種類
ADRは一つの手続きではなく、様々な機関で様々なADRを準備しています。
弁護士会などがADRとして示談あっ旋手続を準備していたり、金融ADR、交通事故のADRなど各機関が準備しているものもあります。
ADRの共通点・メリット
いずれのADRでも、基本的には、第三者が間に入って話し合いを促してくれるというのが共通の特徴です。
第三者が公平中立な立場で入ることで、双方、一定の譲歩が可能になるなどしてうまく解決することも多くあります。
また、手続きですので、最終的に合意になれば、何らかの書面などで結果が残ることが多く、また、話し合いベースの手続きなので、差押などがなくても任意の履行が見込めるメリットもあります。
以上のような手続きですので、お悩みの件についてADRがないか探してみるのも紛争解決を目指すのに良いかもしれません。