ご高齢になる、あるいは、病気になるなどして、将来に不安を感じた場合、遺言の作成をした方が良いのか検討する方もいらっしゃるでしょう。
また、家族の方が不安になって、遺言を作成してほしいと言われているが、自分としては必要性を感じていないなどという方も多いかもしれません。
遺言については、時期に制限はないため、いつでも良いと考えるかもしれませんが、作成したいときに作成できないということもあり、注意が必要です。
そこで今回は、遺言を作成するタイミングはいつが良いのかについてお話ししたいと思います。
遺言は思い立ったら作成した方が良い
遺言の作成タイミングですが、これまで一度も作成していない場合には、早めに作成しても良いと考えられます。
というのも、遺言を作成することは、認知症などで法的判断力がないとされてしまうと作成が難しくなりますし、交通事故など不意な事故で遺言書作成前に亡くなってしまう、そこまで行かなくても遺言書を作成できる状態ではなくなるということも否めません。
特に自筆で作成するものについては、簡易なものであれば、本などを見ながら作成することもできますので、元気なうちに作成しておいた方が良いでしょう。
必要性が高い場面
とはいえ、家族もおらず、まだ若い方などは、確かにすぐに作成すべき必要性はないかもしれません。
遺言を作成しておく必要性が高い場面としては、①子などの法定相続人同士、仲が悪く、万が一のときに紛争になりそう、②法定の相続方法とは異なる方法で相続させたい、③配偶者など、相続人自体も高齢になってきたため、手続きを簡単にしたい、などの場合があります。
内容が定まってない場合には
人によっては、内容が定まっていないため、遺言が作成できないと考える方もいらっしゃいます。
しかし、遺言は何度でも作成できますし、何通も作成した場合、矛盾する限度で最新のものが有効となりますので、とりあえずで作成しても何の問題もありません。
また、一部の財産だけの遺言も可能ですので、不動産についてのみ決まっている場合でも、不動産のみの遺言作成も可能になっています。
作成する自信がない場合
また、自分で作成する自信がない場合には、公証役場に相談して公正証書で遺言を作成する方法や、弁護士に相談して作成する方法もあります。
万が一のときに、ご家族が困らないよう、準備はしておきましょう。