お金の貸し借りなど、いずれ支払いをしてもらう必要がある場合、その回収を視野に入れておく必要があります。

 人によっては、相手方の信用だけでお金を貸すなどしてしまい、後日回収が困難になってしまうこともあり得ます。

 そこで、今回は、債権回収をできるかぎり確実にするための方法(概要)についてお話ししたいと思います。

 

情報収集

 まずは、相手方の情報収集は重要です。

 相手方自体の情報(氏名、住所、連絡先、生年月日など)も重要ですし、相手方の資産情報(自宅が持ち家かどうか、住宅ローンはあるのかどうか、預貯金はあるか、仕事をしているのかなど)も重要になってきます。

 なかなか確認しづらいものもありますが、回収を考えればできる限り確認した方が良いでしょう。

 

担保設定

 もし相手方に持ち家など高額な資産があれば、抵当権などの担保を設定することも有用です。

 担保があれば、不払いの際に競売などで資産を売却して回収をはかることができます。

 

保証人をつける

 担保同様、保証人をつけることも回収につながります。

 書面で行うなど要件をみたす必要はありますが、回収の観点からすれば有用です。

 

強制執行認諾文言付公正証書の作成

 担保や保証人とは異なりますが、差押などを簡単にするという意味では、強制執行認諾文言公正証書を作成することも債権回収を容易にする手段です。

 差押などを行うためには、債務名義という書類が必要になり、一般的には裁判をして判決を取得する必要があります。

 もっとも、裁判は時間がかかり、相手方に資産がある間に差押を行うことができないことがあります。

 そのような場合のために、保全という手続きもありますが、担保金がかかるなどのデメリットもあります。

 他方で強制執行認諾文言付公正証書があれば、裁判を経ずに差押を行うことができます。

 回収を迅速にするという点で有用なものです。

 

 

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