知り合いにお金を貸した、業者から高額なものを買った、投資のようなものにお金を支払ったなど、後日紛争になってしまった際には大変になってしまうことがあります。
にもかかわらず、何も残っていない、口約束しかない、自分の記憶しかないということもあり、そのような場合、全く証拠がないため、紛争解決が難しくなってしまうでしょう。
そこで、今回は、残しておくべき書類について(どんな証拠が必要か)お話ししたいと思います。
必要な書類の種類
一番あった方が良い書類としては、契約や合意の内容が直接わかる書類です。
契約書や借用証などがこれにあたります。
契約内容が詳しく書いてあることも重要ですが、何をどのくらいどうしたのかなど、主要なことが網羅してあることも重要です。
そのような書類があれば、少なくとも契約の存在などが争われにくくなり、紛争解決が簡易迅速になりやすいです。
次にお金のやりとりなどの書類です。
請求書や領収証、ATMの振込証などがこれにあたります。
契約内容のほか、実際にお金が動いたかどうかが重要になることがあります。
現金の動きだけで完結してしまうと後日全く証明ができなくなってしまいます。
そのような書類がない場合でも
上記のような書類がない場合でも、メールのやりとりや書類のやりとりがあると、一部カバーできることがあります。
ですので、やりとりを証拠が残る形に行うことも重要といえます。
また、第三者がいる場で話すなどの方法も、証人がいるという意味では有用にはなります。
役に立ちにくい書類
他方で、紛争になってから、自分だけで作成した書類は、信ぴょう性に疑いが出てくるため、役に立ちにくいです。
例えば、人によっては、紛争後に自分が相手にお金を貸したという借用証のような体裁のものを作成する人もいますが、このような証拠は役には立ちません。
せめて、紛争がおきる前から毎日つけている日記などであれば、場合によっては一定の効果があるかもしれませんが、後日自分で作ったものは利用できないことが多いので、取引などの過程でできる限り形を残しておきましょう。
また、相手方に書類作成をお願いした場合に、何かと理由をつけて断ってくる場合には、怪しんだ方が良いかもしれません。
書類が必須のこともある
なお、法律上、書類を作成しないと効果がないもの(遺言や保証など)もありますので、注意しましょう。