債務が返済できず、どうしようもなくなってしまった場合、いわゆる自己破産をした方が良いのではないかと考える場合があります。
しかし、多額の債務を負担した理由がギャンブルや浪費の場合、「そもそも破産(免責)できるのか」という不安を感じる方も多いでしょう。
そこで、今回はギャンブルや浪費などによる債務負担をしてしまった場合の破産手続きについてお話ししたいと思います。
破産は「破産手続き」と「免責手続き」の2段階
いわゆる自己破産は、法的には2つの手続きをセットで行うことになります。
- 破産手続き:自分の持っている資産のうち、お金に換えるべき部分があれば債権者に配当する手続きです。
- 免責手続き:破産手続きの後に、残った債務を法的に支払わなくて良くする(免除する)手続きです。
免責不許可事由とは
免責は原則として認められますが、法律で定められた「免責不許可事由」という事情があると、原則的には免責が受けられない仕組みになっています。
実は、ギャンブルや浪費はこの免責不許可事由の一つとして明記されています。
裁判所の判断による「裁量免責」
「ギャンブルをしたら一生借金が消えないのか」というと、決してそうではありません。免責不許可事由があっても、裁判所が諸般の事情を考慮して免責を許可できる制度があり、これを「裁量免責(さいりょうめんせき)」といいます。
免責不許可事由がある場合、裁判所は「破産管財人」を選任し、本人の反省の度合いや現在の生活状況を調査させます。その調査結果をもとに、最終的に免責すべきかどうかが判断されます。
ギャンブル・浪費が多額の場合の注意点
たとえギャンブルや浪費が多額であっても、深く反省し、二度と繰り返さない姿勢を破産管財人に示すことで、裁量免責を得られるケースは多くあります。
ただし、以下の点に注意が必要です。
- 管財費用の発生:破産管財人が選任されるため、裁判所に納める「引継予納金(最低20万円〜)」が必要となり、費用が高くなります。
- 予納金の準備:分割で予納金を積み立てるなど、一定の準備期間が必要になることがあります。
極めて悪質な隠蔽工作などがない限り、誠実に手続きへ協力すれば裁量免責となる可能性は十分にあります。単純な破産とは異なる慎重な準備が必要となりますので、まずは弁護士に現在の状況を正直に話し、相談してみることをお勧めします。