配偶者の不貞などが発覚し、「とにかく一刻も早く別れたい」という強い思いから、条件を詰めずに離婚届を出してしまうケースは少なくありません。
しかし、落ち着いてから「やはり養育費をもらいたい」「財産分与はどうなるのか」と不安になることもあるでしょう。
今回は、離婚した後に離婚条件を決められるのか、その可否と注意点についてお話しします。
離婚後でも条件を決めることは可能です
結論から申し上げますと、離婚届を出した後でも、お金や子供に関する条件を決めることは法律上可能です。
日本の法律では、離婚の際に必ず決めなければならないのは「親権者」のみです。以下の事項については、決めないまま離婚しても後から請求や協議を行うことができます。
- 養育費・面会交流
- 財産分与
- 不貞などの慰謝料
- 年金分割
要注意!請求には「期限」があります
後から決められるといっても、いつまでも権利が認められるわけではありません。項目ごとに厳格な期間制限(除斥期間や消滅時効)が設けられています。
| 項目 | 期限(離婚した日から) |
|---|---|
| 財産分与 | 2年以内 |
| 年金分割 | 2年以内(原則) |
| 離婚慰謝料 | 3年以内 |
特に養育費については注意が必要です。過去に遡って請求できる範囲は「請求した時点から」とされることが多いため、離婚後に放置していた期間の分はもらえない可能性が高くなります。また、子供が成人してしまえば、その後の分を請求することは原則できません。
「後から」をスムーズにするために
本来であれば離婚時にすべて決めておくのが理想ですが、すでに離婚届を出してしまった場合や、どうしても急ぎたい場合は、以下の対応を検討しましょう。
- 早急に意思表示をする:養育費などは内容証明郵便などで請求の意思を明確に伝えることが重要です。
- 期間を確認する:特に財産分与の2年はあっという間に過ぎてしまいます。
- 専門家へ相談する:相手が話し合いに応じない場合、家庭裁判所の調停を利用することになります。
離婚後の再出発は大変なエネルギーを必要としますが、正当な権利をあきらめる必要はありません。期限が迫っている方や、相手方との交渉に不安がある方は、お早めに弁護士へご相談ください。