証言は証拠としてどのくらいの効力があるのか

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裁判ドラマでは、証人の一言で判決が覆る劇的なシーンがよく描かれます。しかし、実際の民事裁判における「証言」の扱いは、ドラマほど単純ではありません。

今回は、民事裁判における証言の効力と、なぜ実務では書面が重視されるのかについて解説します。

1. 証言も立派な「証拠」のひとつ

民事裁判において、証言は契約書や領収書などと同じく、事実を証明するための「証拠」として認められています。

証言を証拠として採用するためには、原則として裁判所での「証人尋問」という手続きが必要です。当事者や弁護士、裁判官からの質問に証人が答える形で進められ、その発言内容が記録され、証拠となります。

2. 証言の効力を左右する「属性」と「内容」

証言の力(信用性)は一律ではなく、以下の要素によって大きく変動します。

証人の属性(誰が話すか)

証言の内容(何を話すか)

[Image: A conceptual visual showing “Testimony” as a fluctuating graph and “Documents” as a solid, steady line]

3. なぜ「書面」が重要視されるのか

証言には「記憶違い」や「主観による歪み」、あるいは「嘘」が混じるリスクが常にあります。つまり、証拠としては非常に不安定な側面を持っています。

一方で、契約書やメールなどの書面(物証)は、作成された当時の事実をそのまま残す「動かぬ証拠」です。そのため、裁判所はまず書面を確認し、それを補足したり、書面がない部分を埋めたりするために証言を用いるのが一般的です。


証言は、目撃者がいる場合などには非常に心強い味方となりますが、証言だけに頼る立証はリスクも伴います。裁判を見据えるのであれば、日頃からメモやメールを残しておくなど、証言を裏付けるための「書面」を意識しておくことが大切です。