損害賠償を請求したい!!(3)

その他

「相手のせいでこんなに損をした!」「精神的なショックが大きいから高額な賠償を求めたい」――そう思っても、法律上の「損害賠償」が認められる範囲は、実は私たちが直感で考えるよりも限定的です。賠償請求を成功させるために不可欠な「因果関係」と「損害の評価」という2つの壁について解説します。

1. 「相当因果関係」:どこまでが相手の責任か?

損害賠償を請求するには、相手の行為と発生した損害の間に「因果関係」がなければなりません。しかし、単に原因と結果がつながっているだけでは不十分で、法的には「相当因果関係」という考え方が用いられます。

[Image: A domino effect diagram where the first few dominoes (Direct Damage) are highlighted as “Recoverable,” but the distant, scattered dominoes (Remote Consequences) are marked with an “X”.]

2. 損害の算定:感情ではなく「市場価値」が基準

損害が発生したと認められても、それを「いくら」と評価するか(算定)の問題があります。法律の世界では、原則として金銭による評価が行われます。

[Image: A scale with “Emotional Value (Heart icon)” on one side and “Market Value (Coins/Bill icon)” on the other, showing the market value weighing more in legal terms.]
損害の種類 算定のポイント
積極損害 治療費、修理費など、実際に出費を余儀なくされた費用。
消極損害 休業損害や逸失利益など、事故がなければ得られたはずの利益。
慰謝料 精神的苦痛への対価。怪我の程度や通院期間などの基準に沿って算定。

損害賠償請求は、感情のぶつけ合いではなく「証拠に基づいた論理的な積み上げ」です。相手に非があったとしても、それが法的にどの範囲の損害として認められるかは、専門的な判断を要します。せっかくの請求が「因果関係がない」「証拠不足」で切り捨てられないよう、まずは弁護士に相談し、認められる可能性の高い損害を見極めることから始めましょう。