相手が支払ってくれない!!(債権回収の問題)(4)

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相手の預貯金や不動産が特定できない、あるいはそれだけでは足りない場合、次に検討すべきは「家の中の物品」や「毎月の給与」の差し押さえです。それぞれの実行方法と、最近の法改正によって強化された「財産を見つけるための新制度」について解説します。

1. 動産執行:家の中にある現金や貴金属を回収する

動産執行とは、裁判所の「執行官」が相手の自宅や事務所に直接赴き、価値のある物品を差し押さえて現金化する手続きです。

2. 給与差し押さえ:勤務先から直接回収する

相手が会社員などの場合、最も確実かつ継続的に回収できるのが「給与」の差し押さえです。裁判所から勤務先の会社(第三債務者)に通知が送られ、会社から直接あなたへ支払われる仕組みです。

3. 相手の財産や勤務先が「全くわからない」時は?

「どこで働いているか知らない」「どこの銀行を使っているかわからない」という場合、これまでは泣き寝入りするしかありませんでした。しかし、近年の法改正により、以下の強力なサポート制度が整いました。

制度名 内容とメリット
財産開示手続 裁判所が相手を呼び出し、財産目録を提出させる。嘘をついたり拒否したりすると刑事罰(懲役や罰金)の対象になるため、実効性が向上しました。
第三者情報開示 裁判所を通じて、金融機関や役所などに「口座の有無」や「勤務先情報」を照会できる新しい制度です。

「差し押さえるものがなさそうだから」と諦める前に、これらの手続きを組み合わせることで道が開けるかもしれません。特に給与の差し押さえは、相手の社会的信用にも関わるため、早期解決への強力なカードになります。

次回は、この「財産開示」や「第三者情報開示」の具体的な仕組みと、法改正でどのように使いやすくなったのかを詳しく解説します。