債権回収のために裁判などを行っても、債務者が任意に支払わず、また、債務者の資産が不明だと、その後結局は債権回収を行えず、断念せざるを得ない状況になることがあります。
しかし、比較的最近の法改正により、裁判所の手続きを行うことにより、一定の資産調査が可能になりました。
この手続きにより、資産が判明すれば、従前は債権回収をあきらめていた場合でも回収が可能になってきます。
そこで、今回は、債権を回収するための情報取得手続きについて(第三者からの情報取得手続)についてお話ししたいと思います。
第三者からの情報取得手続とは
第三者からの情報取得手続とは、銀行などの第三者に対し、裁判所が、債務者の資産の有無を照会する手続きです。
第三者からの回答を、申し立てた債権者が確認することで、差押などを行うことが可能になり、債権を回収できるようになります。
情報の種類
この手続きは、以下の資産について調査できることになっており、それぞれ、対応する機関に対して照会をかけることになります。
- 預貯金(銀行等の金融機関)
- 不動産(登記所)
- 給与(市町村・日本年金機構等)
手続きを行うための条件
第三者からの情報取得手続を行うためには、債務名義といわれる差押などを可能にする書類を取得している必要があります(例えば、判決や調停調書など)。
また、その債務名義が執行可能な状況にある必要があり、送達が要件になっているものは送達証明書を取得する必要がありますし、確定が要件になっているものは確定証明書を取得する必要があります。
借用証などがあっても、債務名義を取得していない状況では利用することができません。
手続きの注意点
なお、手続きが終了すると、照会に対する回答結果を申立人は取得できますが、情報を開示した旨の連絡が約1か月で債務者に伝達される仕組みになっています。
ですので、差押などを行う場合には、第三者からの情報取得手続き後、1か月以内には差押等の手続きを行う必要があります。