契約書や規約関係など、様々な場面でひな形を利用する場合があると思います。
特に事業をされている場合には、一から書類を作成する手間もあり、ひな形を利用することが多いかもしれません。
もっとも、ひな形は万人向けに作成されていることもあり、どこまで有効利用できるのか難しいこともあります。
そこで、今回は一般的なひな形の利用法について、注意点も含めお話ししたいと思います。
ひな形の効力
まず、そもそもひな形を利用した場合、その効力はあるのでしょうか。
法的には、ひな形であれ、一から作成したものであれ、当事者双方が合意するなど、一定の手順を取れば有効です。
法的に有効な場合、ひな形に記載された内容の合意が法的に成立していると考えられますので、その有効性は十分といえます。
ひな形利用の注意点
ひな形を利用する場合の注意点としては、内容の意味を分かって使う必要があるということです。
内容の意味も分からず、ひな形を使うと、ひな形は一般的に法的な効力があるような文言で作成されているため、意図していない効果が発生する可能性があります。
ですので、ひな形を利用する場合には、記載内容の意味をしっかりと理解した上で利用した方が良いでしょう。
また、もう一つの注意点として、ひな形と異なる合意やひな形に記載のない合意については、個別に記載しておいた方が良いということです。
これも先ほどの話と同様、ひな形には法的な効果がありますので、当事者間で別の合意をしていても、ひな形が通用してしまう場面があり得ます。
そこで、特記事項などとして、ひな形と異なる合意やひな形に記載のない合意について書いておけば、ひな形の不要な効力をかき消したり、ひな形にない合意も付与することができるため、そのような措置を行っておくべきでしょう。
ひな形の上手な利用法
上記の効力、注意点からすれば、ひな形の上手な利用法としては、ひな形をベースとしながら、適宜訂正するという方法があり得ます。
また、毎回使用するようなひな形であれば、一度弁護士などに見てもらって、自社用のひな形を作成しておくのも良い利用方法でしょう。