不動産取引は人生における取引の中で、かなり高額な部類の取引ですし、一般的には人生に1~2度しか行わない重要な取引です。しかしながら、不動産取引に関しては、あまり準備をしないまま、相手方や間に入る業者の話をうのみにして進めてしまい、トラブルになるケースが少なくありません。また、トラブルとまではいかなくても、納得がいかないまま進めてしまい、後日、後悔してしまうこともあります。
ですので、不動産取引をお考えの方は、ぜひお早めに弁護士に相談された方が良いと思います。
お早めに弁護士に相談することは、以下のようなメリットがあります。
不動産取引において注意すべきポイントが分かる
不動産取引は、業者をしている人を除いてほとんどの方が人生で1~2度の取引であり、あまり前知識や経験がないことが多いです。
そうすると、相手方や業者のいうことをそのまま信じてしまったり、口約束を信じてしまったりして、不本意な契約を締結してしまうことがあります。
弁護士に相談すれば、どういう点が後日問題になることが多いか、事前にアドバイスをもらうことができます。また、どういう段階で、どういうことをしておけば良いのか(書類を作成しておくべきなど)もアドバイスがもらえます。
書類の意味、文面の意味など、法的な意味合いを説明してもらえる
不動産取引の場合、契約書などを作成することになりますが、その書面や文面の意味合いも説明をしてもらうことができます。
一般に、契約締結時には、宅建業資格を有した業者から、説明がありますが、その説明は
懇切丁寧というものではなく、さらっと読み聞かせる程度のものであることも多く、よくわからないまま契約してしまうこともあります。
事前に弁護士に相談しておけば、各記載にどういった法的意味があるのか、よく理解でき、契約をしてよいものかどうかも判断できるようになりますし、契約する場合でも、納得度が異なってくると思います。
取引交渉中の進め方も理解できる
不動産取引の交渉中の場合、どのように進めるのかわからない場合もあります。
例えば、あまり連絡をくれない業者が相手の場合や、相手方が個人の場合などです。
このような場合、ある程度、こちらも率先して動かないと進まないこともあり、かといって、よくわからないまま動いてしまうと、後日様々な支障や余計な費用がかかったりすることもあります。
ですので、事前に弁護士に相談しておけば、どのタイミングで何をしておくべきかわかるようになり、率先して動くべき事項も分かります。
特に個人間売買の場合、双方が知識不足のこともありますので、このような場合は、弁護士に相談して、契約条項の作成も含め、進めていくことが大切になってきます。
相手方等の信用性判断も可能になる
不動産取引において、口頭で合意や確認が行われることがありますが、後日、契約書には逆の文言が書いてあり、話と違うということがあります。
また、契約書に記載がなくても、契約後、違う事実が判明することもあります。
弁護士に相談しておけば、そのような後日の紛争になりそうな事項の確認方法なども教えてもらえますので、相手方の信用性や取引の信用性を判断することができます。
万が一紛争になった場合、弁護士に依頼すれば、交渉などを代行してもらえる
もし、現実に紛争になった場合には、弁護士に依頼して交渉をしてもらうこともできますが、この場合、紛争前から相談しておくと、話が早いだけではなく、資料なども十分なものをそろえられることがありますので、こちらに有利に進めることができる可能性が上がります。
弁護士への依頼は費用もかかりますので、必ずすべきとはいえないかもしれませんが、少なくとも自分で交渉などを行う場合でも、弁護士に話を聞いておくことは、有用です。
以上のとおり、不動産取引は大変重要な取引ですので、ぜひ早めに弁護士に相談しておきましょう(特に交渉中、何か相手方に不審な点があった場合にはぜひ相談しましょう。)。