前回お話ししたとおり、個人自営業・中小企業の方が取引を行う際、相手方との付き合いが長いと、取引内容を細かく気にしない場合があります。
しかし、トラブルが起きてしまった際、内容を十分に確認していなかったことが予想外の損害を招くこともあります。
そこで、取引の際にどのような点に気をつければよいのか、前回に引き続き「契約内容」のポイントについてお話ししたいと思います。
解約が可能な場合についての定め
契約の中途解約や解除ができるかどうかは、特に継続的な取引において極めて重要な問題です。途中でやめたいと思った時に「やめられない」、あるいは「厳しい条件がある」というケースも少なくありません。
- 解約条件の有無:いつでも解約できるのか、一定の予告期間が必要か。
- 違約金の発生:解約によって高額な違約金を請求されるリスクはないか。
現時点で解約を考えていなくても、万が一の際にスムーズに撤退できる契約内容にしておくことが、経営上のリスクヘッジになります。
解約などの「事後処理」について
契約が終わった後に、どのように処理がなされるかも確認が必要です。以下の点が明確になっているでしょうか。
- 支払い済みの料金の返還ルール
- 預けている書類やデータの返還・破棄の取扱い
- 機密情報の漏洩防止(守秘義務)
- 契約終了後も効力が続く条項(生存条項)の有無
これらは契約終了後にトラブルになりやすい項目ですので、事前にしっかりとチェックしましょう。
自動更新条項について
契約期間が定まっていても、「自動更新条項」があると注意が必要です。
更新を拒絶する期限をうっかり過ぎてしまうと、同一条件で契約が延長され、実質的に「やめたくてもやめられない」状態が続いてしまうことになります。期間満了で終了するつもりでいても、条項一つで思わぬ継続を強いられる可能性があるため、更新ルールは必ず確認しましょう。
契約の変更について
契約内容を変更する場合、当事者の合意があれば可能ですが、「口頭での合意」は絶対に避けましょう。
後日、「そんな話はしていない」と争いになった際、変更を証明することが不可能になります。変更内容は必ず書面に残し、双方が確認できる形にすることが鉄則です。
当事務所では、最新のAI契約審査プラットフォーム「LegalForce」を導入しています。
AIによる網羅的なリスク検知と、弁護士による専門的な視点のダブルチェックを行うことで、上記のような複雑な条項の落とし穴を迅速かつ正確に見抜くことが可能です。
契約書の作成やリーガルチェックで気になる点があれば、どうぞお気軽に弁護士にご相談ください。