離婚における親権者の決め方(誰を親権者とするのか)

離婚問題

お子さんがいらっしゃる場合、離婚するときには、最低限、離婚自体と親権を決める必要があります。離婚だけでなく親権者を決めないと、離婚届は受理されません。
他方で、離婚において親権が一番の争点になることも珍しくありません。
このような場合、親権者はどのように決めれば良いのか、裁判所で決める場合を視野に入れてお話ししたいと思います。

裁判所ではどのように決めることになるのか

裁判所の調停や裁判などでは、調査官調査というものが行われることが多いです。
調査官調査というのは、家庭裁判所の調査官が、これまでの育児の状況や、今後仮に親権者となった場合の育児状況、お子さんが大きい場合にはお子さんの気持ちや、お子さんの精神状態等を調査して、親権者としていずれがふさわしいかを調査するというものです。
調査官は児童心理等の専門家ですので、裁判所では、調査官の判断が尊重されることが多くなっています。

調査官の判断は、基本的にお子さんの立場からの検討になりますので、これまでどちらの親がどのように、どのくらい育児を行い、今後の育児環境はどうなのか、仕事をしている場合には、実家の援助や保育園などの状況はどうか、部屋が汚いなど育児に悪影響が及ぶような事情はないかなど、細かな状況を総合した上で、お子さんのためにはどういう判断をすべきかという視点でなされることが多い印象です。

話し合いの段階ではどのようにすればよいか

以上を前提として、話し合いで決める場合には、どうすれば良いのでしょうか。
まず、ご両親それぞれのお気持ちは当然ありますが、話し合う場合には、お子さんのためにはどちらが良いかという観点から話し合った方が良いでしょう。
また、相手方への信頼が損なわれている場合にはなかなか難しいかもしれませんが、今後、どのように育児を行っていく考えなのか、互いに説明し、不明な点や不安な点があれば、相手方に指摘して、何がお子さんのためになるのかを話し合う方が良いと思います。
他方で、裁判所ではどのような判断がされそうかについても視野に入れる必要があります。
親権者の争いが長期化した結果、離婚問題自体が長期化し、双方が疲弊してしまうことも大いにあり得ます。お子さんのためを思えば、あまりに長期化することもよくないかもしれません。

親権者にならない場合には

ただ、親権者とならない場合でも、親であることには変わりはなく、親子関係が切れるわけではありません。
裁判所でも、お子さんにとっては、父性も母性も両方大切であるという観点から、双方の親との交流を十分に図るべきとの考えが強いようです。
ですので、親権者とならない場合でも、離婚後の面会交流を充実させるとか、養育費をしっかり負担しながら、お子さんの成長過程に目を配るなど、親としてある程度の協力をしていく必要はあります。
離婚の場合、両親が仲違いしていますので、その具体的調整は難しいですが、できるだけそのような観点で離婚協議に臨んだ方が将来的には良い結果になると思います。