親の資産を生前に分けることができるのか

相続・財産管理

親が存命中だが、認知症など、今後の不安があるので、争いにならないよう事前に相続人達で分けてしまいたいという相談を受けることがあります。

相続はあくまで被相続人が亡くなった後のことですが、生前に分割してしまえば確かに争いは少なくなるかもしれません。このようなことは可能なのでしょうか。
今回は親の資産を生前に分けることができるのかについてお話ししたいと思います。

将来の遺産であってもあくまで親の物

まず、原則論として、法律上、資産はその所有者の物です。
将来的に遺産として扱われるものであっても、所有者が存命している以上、遺産と扱うことはできません。

相続や遺産分割は、あくまで被相続人死亡後の話であって、生きている以上は、あくまで「親の物は親の物」です。
したがって、親の資産を、親が存命している段階で、法定相続人で勝手に分けることは不可能です。

相続の準備はどうすれば良いか

では、相続の準備をしておきたい場合はどうすれば良いでしょうか。
主な方法として以下の3つが挙げられます。

認知症などの場合は

上記各方法はいずれも親自身が「判断能力」があり、しっかりとした判断のもとで行う必要があります。

他方、認知症など、判断能力がない場合にはそのような手段はとれません。
遺言に関しては、医師の立ち会いなどにより、認知能力が復帰している際に可能な場合もありますが、現実的にはなかなか難しいと思います。