離婚の協議をしている場合や調停をしている場合に、養育費が争点になることがあります。
その場合、何も知らないと、それぞれが自由に関係あると考えていることを主張することにより、話が進まなくなってしまうでしょう。
調停の場合には、調停委員がいますので、説明があるとは思いますが、協議ではそのような立場の人がおらず、話が停滞してしまうこともよくあります。
そこで、今回は養育費の定め方に影響する事情について、お話ししたいと思います。
原則として「額面の年収」で定める
まず、養育費は裁判所などで研究がなされており、一定の計算方法や相場が形成されています。
そこでは、養育費の法的な考えを前提に、基本的にそれぞれの「額面年収(源泉徴収票の支払金額)」から算出するようにできています。
ですので、額面年収がもっとも養育費算定に影響する事情であるといえます。
他方で、額面年収に影響するような事情、例えば、失業した、病気で退職予定である、出世する予定などの事情も養育費の算定に影響することになります。
その他の影響する事情(特別の事情)
また、上記研究による算定(算定表)は、お子さんが「公立学校」に進む前提で、かつ、一般的な世帯を前提としていますので、例外にあたるような事情も影響します。
- 私立大学や私立高校に行くことになった
- 留学することになった
- お子さんが難病で多額の医療費がかかる
さらに、「再婚」の場合や、養子縁組がある場合なども、扶養する人数が変わりますので、養育費の減額等の事情として影響します。
影響しない事情
他方で、以下のような事情は原則として養育費の金額に影響はしません。
- 養育が大変である(精神的な苦労)
- 個人的な借金(住宅ローンは考慮される場合がありますが、浪費などの借金は考慮されません)
- 親との関係が悪い
- 離婚の理由が相手の責任だ(慰謝料と養育費は別問題です)
ですので、このような事情については、経緯としてお話しするのは良いですが、協議などの際に深入りすべき事柄ではないと考えられます。
養育費の具体的な定め方は、公開されている情報(裁判所の算定表など)で可能な場合もありますが、難しい場合には弁護士に相談しましょう。