ご家族が亡くなったら急いですべきこと(2)

相続・財産管理

ご家族が亡くなった直後は、葬儀の準備などで多額の現金が必要になります。しかし、故人の預貯金をどのように引き出すかは、後の親族トラブルを避けるために非常にデリケートな問題です。法改正で新しくなった引き出しのルールと、手続きの期限について解説します。

1. 葬儀費用の準備と「仮払い制度」の活用

以前は、遺産分割協議がまとまるまで故人の預貯金は一切引き出せませんでしたが、民法改正により、各相続人が単独で一定額を引き出せるようになりました。

2. なぜ「口座凍結」が必要なのか

銀行が名義人の死亡を知ると口座は凍結されます。これは「遺産を勝手に使い込ませない」という保全の役割があります。

[Image: A padlock being placed on a bank passbook, but with a small door opened labeled “Emergency Withdrawal (Up to 1.5M Yen).”]

3. 勘違いしやすい「手続きの期限」

「3か月以内に分けなければならない」と焦る方が多いですが、遺産分割そのものに期限はありません。混同されやすい3つの期限を整理しましょう。

期間 内容
3か月以内 相続放棄・限定承認の期限。借金を背負いたくない場合はこの期間に決断が必要です。
10か月以内 相続税の申告の期限。遺産総額が基礎控除額を超える場合のみ必要です。
期限なし 遺産分割協議。全員が納得するまで話し合うことができます。
[Image: A calendar showing 3 months (Renounce)、 10 months (Tax)、 and an arrow pointing forward indefinitely (Division Discussion).]

葬儀前後の慌ただしい時期に、お金の問題で親族とギクシャクするのは避けたいものです。まずは「仮払い制度」を正しく利用し、並行して財産の全貌を把握することから始めましょう。

「銀行からお金を引き出したいが手続きがわからない」「相続税がかかるか判断してほしい」といったご相談を承っております。法的なルールに基づいた資金準備と、円満な遺産分割への道筋を一緒に立てていきましょう。