法的文書の定型文(法的な文書でのよくある記載例)(3)

離婚問題

離婚の条件に合意ができたら、それを「離婚合意書(または離婚協議書)」として書面に残すことが極めて重要です。口約束だけでは、後日「そんなことは言っていない」というトラブルになりかねません。

今回は、特に争点となりやすい項目について、法的な不備を防ぐための具体的な記載例をご紹介します。

1. 離婚の合意と親権者の指定

未成年の子供がいる場合、どちらが親権者になるかを決めなければ離婚届は受理されません。合意書では、離婚の意思と親権をセットで明記します。

「甲(夫)と乙(妻)は、本日、協議離婚することに合意した。甲と乙の間の長女〇〇(平成〇年〇月〇日生)の親権者を乙と定め、乙において監護教育する。」

2. 財産分与(金銭・不動産)

夫婦で築き上げた財産を分ける「財産分与」では、対象物と支払い方法を明確にします。

3. 養育費:期間と金額の確定

養育費は、支払期間を「満何歳までか」あるいは「大学卒業までか」など、解釈に疑義が生じない表現にします。

「甲は乙に対し、長女の養育費として、令和〇年〇月から長女が満20歳に達する日が属する月まで、毎月末日限り、月額〇円を乙指定の口座に振り込んで支払う。なお、振込手数料は甲の負担とする。」
[Image: Checklist for child support terms including monthly amount, duration, and bank account details]

4. 面会交流:子供の福祉を最優先に

別居する親と子が会う「面会交流」については、柔軟性を持たせるか、詳細を決めるかで記載が変わります。

[Image: Conceptual diagram of a divorce settlement agreement showing the balance between financial terms and childcare arrangements]

これらの合意内容は、将来の不払いに備えて「公正証書」にしておくことを強くお勧めします。公正証書に「強制執行認諾文言」を入れておけば、万が一養育費などが支払われなかった場合に、裁判をせずとも給与などを差し押さえることが可能になります。

記載内容のリーガルチェックや、公正証書の作成サポートが必要な場合は、お気軽に弁護士へご相談ください。