婚姻費用・養育費の変更(増額・減額)について

離婚問題

別居中の生活費(婚姻費用)や離婚後の養育費は、一度決めたら最後までその金額のままというわけではありません。数年、数十年という長い月日の間には、仕事や家族構成など、生活環境が大きく変わることもあるからです。

今回は、一度決まった婚姻費用・養育費を「増やす(増額)」または「減らす(減額)」ためのルールと注意点について解説します。

1. 増額・減額が認められる「事情の変更」とは

審判、調停、公正証書などで決定した内容であっても、合意当時に予測できなかった大きな変化があれば、金額の見直しを請求できます。

※ただし、収入のわずかな増減など、生活に与える影響が軽微な場合は認められないことがあります。

2. 変更のための手続きの流れ

まずは当事者同士での「協議(話し合い)」から始めますが、感情的な対立もあり、スムーズに進まないケースが多いのが実情です。

  1. 協議:双方が合意すれば、書面を作成して金額を変更します。
  2. 調停:話し合いがまとまらない場合、家庭裁判所に「婚姻費用(養育費)増額・減額請求調停」を申し立てます。
  3. 審判:調停でも合意に至らない場合は、裁判官が一切の事情を考慮して決定を下す「審判」へと移行します。

3. やってはいけない!「一方的な支払い停止・減額」

ここが最も重要なポイントですが、減額請求の手続き中であっても、勝手に支払いを止めることはできません。

※減額が認められた場合、申し立て時に遡って差額を調整(清算)できることがありますが、まずはこれまでの金額を支払い続ける必要があります。


婚姻費用や養育費の変更は、現在の双方の収入を算定表に当てはめるだけではなく、個別の事情(再婚相手の収入や学費の分担など)をどう評価するかが鍵となります。

「今の状況で減額が認められるか知りたい」「相手から増額を迫られて困っている」という方は、ぜひ一度ご相談ください。最新の算定基準に基づき、妥当な金額についてアドバイスいたします。