普通に生活していると,特に意識しないで様々な法的な行為を行っており,契約なども特に意識せず行っていると思います。
コンビニでお弁当を買うということは売買契約に当たりますし,アパートを借りるのは賃貸借契約に当たります。
そうすると,特に問題が発生しなければ契約とは何かやこの行為はどの契約に当たるのかということを考える必要はありません。
しかし,一旦問題が起きて,この合意をやめたいとか,お金を返してほしいなどという場合には,どの契約をしているのかによって,問題解決に至る方法や結論が変わってきます。
そこで,今回は,契約についてお話ししたいと思います。
契約とは何か
契約とは,互いに対立する複数の意思表示によって成立する法律行為などと言われていますが,要は法律的な効果を有する合意のようなものといえると思います。
契約の種類と方向性
そのような契約には,民法に記載のある典型的な契約と,民法には記載のない非典型的な契約があります。
被典型的な契約も契約として認められており,法解釈においては,民法などの契約との違いなどからどのような条件でどのような効果を持つかなどについて解釈されています。
契約の内容を確定させる必要性
どの契約にあたるかについては,法的な効力に違いが出ますので,実はかなり大切なことです。
例えば,請負契約と委任契約は,人に何かやってもらうことを目的とするので,似通っていますが,請負契約は過程はどうあれ仕事が完成すればよく,委任契約は結果はどうあれプロセスをしっかりと行う必要があるという,全く逆の効果になっています。
つまり,請負契約で契約違反になることと,委任契約で契約違反になることは,内容として全く違うものなのです。
ですので,自分が行った合意などがどのような契約に当たるのかは非常に重要なことです。
契約の内容を確定させるには
基本的に契約の時点で詳細を決めておくことは重要ですが,現実的には詳細を決めておらず,問題が起こってから法律に基づいて内容を解釈することの方が多いと思います。
このような契約内容の確定は,事情や経緯などから,法的に判断する必要があります。
悩んだら弁護士に相談した方が良いでしょう。