治療を受ける際の注意点

 ご自身がケガをしている場合には,当然,病院などで診療を受けることになりますが,診療の際は小さな異常であっても,医師等に細かくお話しし,交通事故に関係するケガは全て診断書に記載してもらった方が無難です。

 交通事故では,後日,交通事故と治療の因果関係(治療が交通事故を原因とするものかそうでないのか)が争われることがよくあります。例えば,事故直後はひざを少しすりむいていたが特に痛くないので,明らかに痛い首の話しかしなかったところ,後日ひざも痛くなってきて,レントゲンをとると事故が原因とみられる異常があったとき,交通事故から日数が経っていると,ひざは別の原因のケガではないかといわれて治療費の賠償を受けられないことがあります。

 このようなことは,最初から医師等に全てお話しして診断書に記載していただいていれば防げる場合も多いので,診療の際は,全てをお話しして診断書に記載してもらいましょう。

 

保険会社への密な連絡

また,診療にあたっては,臨時のものを除いて診療前に保険会社に連絡しておいた方が無難です。

 というのも,特に最初の病院では治療がうまくいかず別の病院に変える場合など,何か途中で変更があった場合に,何も連絡をしていないと引継ぎがうまくいかず,最悪の場合,治療費が支払われない可能性もあります。

 ですので,治療の状況や病院の変更等は,事前も含め,保険会社に密に連絡しておいた方が無難です。

 

任意保険に加入していない場合

 なお,任意保険に加入していない場合は,自分側の保険会社への連絡などはありませんが,相手方が任意保険に加入している場合には,相手方保険会社に連絡をした方が良いでしょう(自分が任意保険に加入していれば,自分が加入している保険会社が相手方の保険会社に連絡してくれるので,特に相手方保険会社に連絡をする必要はない場合が多いですが,自分が保険に加入していない場合は自分で連絡する必要があります。)。万が一,相手方も任意保険に加入しておらず,本人同士でやりとりをしなければならない場合には,やりとりが複雑になりますので,相手方の交渉の場面についてお話しする際にまとめてお話ししたいと思います。

 

今回は主にケガをした場合に治療に関してお話しましたが,次回は車など物損についてお話ししたいと思います。

 (交通事故での注意点③に続く)

 

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