交渉や調停など話し合いの手続きを行う場合、相手方はすでに知っているだろうと考え、特に証拠を出さないことがあります。

 相手方が争っていない場合は良いのですが、相手方が争っている場合にも、知っているはずとか、知っているはずなのに証拠を求めるなんてけしからんなどと感情的になってしまう場合すらあります。

 しかし、交渉や調停においても証拠を出すことはメリットがあることです。

 そこで、今回は交渉や調停で証拠を出すメリット(証拠の重要性)についてお話ししたいと思います。

 

話し合いでの証拠の重要性

 交渉などで大切なことは、相手方とできるだけ認識を共通することです。

 よくあることですが、相手方が自分と同じ体験をしているのだから、絶対に自分と認識が同じはずだと思っていると、説明をはしょったり、異なる事情を前提に話し合ってしまうなどして、なかなか話し合いにならないことがあります。

 同じことを体験しても、記憶する事実が異なったり、感じ方が異なったりして、必ずしも相手方と同じ認識になるとは限りません。

 ですので、話し合いでも証拠を示すことは大変重要です。

 

第三者に相談する場合もある

 以上のとおり、話し合いでも証拠を示すことは重要であり、話し合いを進める上でメリットがあるものです。

 このメリットに加えて、もし当事者のどちらかが第三者に相談する、あるいは、話し合いに第三者が間に入るということがある場合も、証拠を出すメリットがあります。

 第三者は当事者と違って事情を知らないことが多いです。

 仮に当事者から話を聞いていても、体験しておらず、正確に認識があることは稀です。

 そのような中で第三者に采配をしてもらう場合、証拠がないと、どちらかの当事者の言い分に引っ張られてしまって、適切な判断や采配ができません。

 つまり、適切な判断や采配をしてもらうために、証拠を示すことはメリットが大きいといえます。

 

 

 

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