弁護士に依頼しないで債権回収をしたい場合

その他

相手方が支払いをしない場合、最終的には裁判などの法的手続によらざるを得ないため、弁護士に相談することが多いかもしれません。

もっとも、費用の関係もあり、できれば弁護士に依頼することは避けたいという方もいらっしゃいます。
弁護士がついた方が良い場合もありますが、自分でできる範囲のことは自分でしたいという方もいらっしゃるでしょう。
そこで、今回は、弁護士に依頼しないで債権回収をしたい場合、どうすればよいかについてお話ししたいと思います。

調停やADR(話し合いの手続き)

まず、相手方と直接話をしても任意に支払ってこない場合、第三者に間に入ってもらって話し合いをする手続があります。

これらの手続きは一般に弁護士を依頼するよりは安く(数千円~数万円程度)、一定の進展が見込める手続きになります。
特に調停の場合には、合意内容を記載した書面(調停調書)が、「債務名義」として判決と同じ効力を有することにもなりますので、大変有用です。

感情的な対立で話し合いが進まない場合など、第三者が入れば一定の成果が見込める場合にはこの手続が良いかもしれません。
もっとも、これらはあくまで話し合いをベースにしますので、そもそも話し合いができない(相手が出席しない)ような場合には、これらの手段でも回収は困難です。

支払督促(書類審査のみの手続き)

請求できる内容が売買契約書などの書面で明確になっている場合で、金銭的な請求の場合には、「支払督促(しはらいとくそく)」という手続が利用できます。

これは裁判所において、書類のみを審査して、「支払督促」という書面を相手方に送付する制度です。

  1. 相手方が受け取ってから2週間以内に異議を言わなければ、「仮執行宣言付支払督促」を申し立てることができる
  2. その手続きをすると、再度裁判所から書類が発送される
  3. 相手方到着後、再度2週間以内に異議がなければ、強制執行ができるようになる(債務名義を取得できる)

なお、「異議」が出れば通常の裁判(訴訟)に移行します
話し合いができない場合には、裁判をすることになりますが、支払督促自体はそこまで難しくはないため、弁護士に依頼しないで進めるには、この方法もあり得ます。

裁判所から郵送されるということから、相手方が驚いて急遽折れてくる(支払ってくる)場合もありますので、弁護士への依頼は避けたい場合には、一つの方法として有用でしょう。

もっとも、どの方法が適切かについては、事案により判断が異なりますので、弁護士に依頼しない予定でも、方向性の確認として相談くらいはした方が良いと思います。