不貞行為やDVなど、明らかに離婚しても仕方ない場合は別として、様々な原因(考え方の違いや相手方の態度など)が積み重なって離婚したい場合もあると思います。
このような場合には、法定の離婚原因がなく、一般的にはすぐに離婚することが難しいことが多いです。
もっとも、それでも離婚したいと方も多いと思います。
そこで、今回は、配偶者への不満を理由に離婚できるのかについてお話ししたいと思います。
まずは夫婦間のコミュニケーション
離婚に進む前に、夫婦間でコミュニケーションを取ることは大切です。
具体的には、不満について伝えて話し合いをすることです。
何も話し合いをしないまま、離婚の話になった場合、相手方がこちらの不貞を疑ってきたり、相手方が異常に感情的になってしまい、話が進まなくなってしまうこともあります。
また、後日調停などを行う場合にも、話し合いすらしていないと裁判所の調停委員にこちらの気持ちを分かってもらうことが難しくなってしまいます。
ですので、まずは話し合いを行うことが大切です。
離婚したい旨伝える
不満な点についてコミュニケーションを取っても、相手方が無視する、納得しないなどして、うまくいかないこともあるでしょう。
その結果、やはり離婚したいということであれば、離婚したい旨を伝えることになります。
一般的にはこの流れで別居に至るケースも多いです。
難しい場合には別居する
離婚の意思を伝えてもらちがあかない場合には、別居する方が良いことが多いです。
同居のまま裁判所の調停を行うこともありますが、同居していて顔を合わせることが多いと、調停の進行が難しくなってしまうことが多いでしょう。
ただし、別居の際は、相手方にその意思を伝えるなど、スムーズに進むように努力しましょう。
別居後に調停を行う
別居後、調停で離婚を求めることが次の段階です。
調停は話し合いの手続きですので、必ずしも法定の離婚原因は必要ありません。
ただし、条件面などで不利になることはありますので、法定の離婚原因が整ってから離婚調停を行うことも一考です。
長期別居後に離婚調停・訴訟を行う
別居が長期にわたると、その他の状況や経緯にもよりますが、法定の離婚原因が備わることもあります。
この場合、調停をした後に訴訟を行うことも可能になりますので、最終的にはこの方法をとる方が良いでしょう。
もっとも、何年の別居が必要かは難しい問題ですので、弁護士にも相談した方が良いと思います。