借金の整理など、債務の整理についてご相談される場合、他のご相談と異なり注意すべき点があります。
債務の整理は、場合によって、自己破産や個人再生など、裁判所の手続きを行う可能性があり、相談の段階からそのような手続きも視野に入れる必要があります。
ですので、相談当初から一定の注意を払わなければいけません。
そこで、今回は、債務整理の相談の際に特に注意することについてお話ししたいと思います。
嘘や隠し事はしない
まず、大切なこととして、嘘や隠し事はしないことがあります。
例えば、ギャンブルで借金をしたのに、弁護士には他の理由で説明した場合、後日、依頼をして自己破産をしようとして、資料を提出した際に、ギャンブルであることが判明してしまうと、そもそも破産は難しい状況であったと発覚することがあります。
このような場合、最初から正直に話していれば、別の方法を採ることができたにも関わらず、それもできず、どうしようもなくなってしまう可能性もあります。
他にも、税金の滞納、クレジットカードの利用、クレジットカードの不払い、社会福祉協議会からの借り入れ、補助金の支給、奨学金の借り入れ、車のローンなど、銀行や消費者金融以外の借り入れを話さないと、その後の手続きに響くことがあります。
例えば、そのまま支払いを継続してしまうと、偏頗弁済として破産が難しくなることもあり得ます。
これは友人や親戚などからの借り入れも同様です。
したがって、嘘や隠し事は絶対にやめ、積極的に情報を話すようにしましょう。
保証や貸付なども話す
自分で保証人になった場合、借り入れの意識がない場合もありますが、債務に当たりますので、それについてもお話ししましょう。
また、人に貸付をしている場合、これは資産に当たりますので、この点もお話すべきです。
保証人がいるかどうかも話す
他方で、自分の債務に保証人がいる場合や担保がついている場合、債務整理をすると、保証人に請求がいく、担保が実行されてしまうなどの副作用もあります。
ですので、このリスクを確かめる必要がありますので、保証人や担保の有無についてもしっかりお話ししましょう。
記憶がない場合には
とはいえ昔のことで忘れてしまっていることもあるかもしれません。
この場合には、せめて可能性がある点をお話ししましょう。
また、後日思い出した場合には、特に依頼をして継続処理をする必要がある場合には速やかに弁護士に話をしましょう。