親族などに認知症や精神疾患にかかってしまった人がいた場合に、相続など何か法律行為を行おうとすると、成年後見人の選任をおすすめされることがあります。
とはいえ、成年後見人と聞いても何をする人なのか分からないですし、そもそも、なぜ成年後見人が必要なのかもわかりにくいことが多いでしょう。
そこで、成年後見人とは何か(選任の必要性や職務内容)についてお話ししたいと思います。
成年後見人とは
成年後見人とは、認知症などで判断能力がない方について、代わりに判断や行動をする人です。
成年後見人は裁判所で選任される必要がありますので、成年後見人選任申立という手続きが必要となります。
成年後見人を選任する必要性
認知症などで判断能力のない方は、法律上の行為ができず、意思能力がないなど、法律上無効になることも多いです。
そこで、成年後見人が代わりに判断や行動をすることによってその行為を有効にすることができます。
成年後見人の職務
成年後見人は本人に代わって、本人の財産を管理することになります。
あくまで本人のために管理するのであって、自己のために管理するのではありません。
自分の都合と本人のためがぶつかる場合があったとしても、本人のために判断等をする必要があります。
決して自分のために財産を使ってはいけません。
また、成年後見人は裁判所に定期的に管理状況を報告する必要があります。
成年後見人をつける意味
以上のとおりですので、成年後見人は本人の判断能力がないときに、本人に代わって本人のために行動する者です。
ですから、成年後見人をつける意味は本人保護にあります。