貸したお金を返してもらう、代金を回収する、など、債権の回収については、場合によって困難が生じることがあります。
具体的には、相手方が待ってほしいなどといって払ってこない、相手方と連絡がつながらなくなった、そもそも不払いを否定してくるなどです。
今回は、債権回収をできるだけ確実にするためにはどうすればよいか(事前準備)についてお話ししたいと思います。
不払い否定などへの対応
まず、相手方から回収するためには、その権利があることを確実にしておく必要があります。
特に、相手方が否定してくる場合、各種手続きでは、証拠が求められます。
したがって、契約書や借用証、通帳の履歴など滞納の根拠になる資料を残しておくことが重要になってきます。
証拠が少ない場合、メールなど残っているもので証明することになりますが、少しでも多いことに越したことはありませんので、もし争いになりそう、または、争いにはならなくても確実に回収できるようにしておきたい場合には、そのような書類などを相手方から取り交わすなど、準備が重要です。
相手方が応じてこない場合への対応
また、相手方が待ってほしいなど色々な理由をつけて支払に応じてこない場合、返済について取り決めを行う方が良いと思います。
取り決める場合には、強制執行認諾文言付公正証書など、後日の回収を楽にする書類を作成しておいた方が無難です。
相手方が不払いを認めているうちは、そのような書類を作成することも可能な場合もあります。
仮にしっかりとした書面でなくても、債務を確認するやりとりを書類やメールなどで残しておきましょう。
相手方と連絡がつかない場合への対応
相手方と連絡がつかない場合でも、訴訟や差押が可能な場合もあります。
ただし、相手方の特定のため、本名や住民票の住所など、基本的な情報は不可欠になります。
ですので、後日連絡がつかない場合にそなえて、そのような基本的な情報は最初から取得しておきましょう。
免許証のコピーをとっておくなども一つの方法です。