一般的に、法律相談は予約制であったり、対面が原則であったりします。
相談される方によっては、電話をかけた時にすぐに答えを聞きたいという場合もあるでしょうが、そのような相談を受け付けているところは多くありません(当事務所は完全予約制となっており、急な電話相談には対応しておりません。)。
どうしてすぐに聞けないのか、不満がある方もいらっしゃるかもしれませんが、これには理由があります。
そこで、今回は法律相談が予約制・対面制が多い理由についてお話ししたいと思います。
法律相談で行うこと
法律相談では、相談者のご相談を聞いて、法的なアドバイスや利用できる制度の説明などを行います。
法律は、要件事実という事実を当てはめると効果が発生する形になっており、当てはめにはどのような事実があったかが重要です。
また、裁判や各種制度を利用するには、裏付け資料や証拠が必要になります。
さらに、経緯や状況によって選択すべき制度や手続きなども異なってきます。
したがって、法律相談で一定の回答を得るには、詳細な事情や証拠資料の確認が必要になります。
予約制の理由
しかし、予約もなく電話でそのまま相談をするとすれば、十分な時間が取れないことが通常であり、上記のような事情や資料の確認はできません。
そうすると、相談者の方がどんなに簡単なものだと考えていたとしても、弁護士としては事情等を確認する必要がありますので、時間をしっかり確保するため、予約制が良いと考えることになります。
したがって、予約制が多く、そのまま電話で相談というのが難しいといえます。
また、弁護士は、裁判や調停などで外部に出ていることもかなり多いです。
この点からも、急な電話相談ができないということです。
対面が原則の理由
上記のように資料などを確認するには、電話では難しく、対面の方が容易に行えます。
また、電話をかけている人が相談対象の本人とは限らず、電話をかけた人にとって良い回答をすべきか、相談対象にとって良い回答をすべきかも判然としません。すなわち、本人確認も含め、対面で相談すべき場面が多くあります。
さらに、法律相談はコミュニケーションが大切であり、電話ではうまく伝わらないことも多くあるため、対面が原則のことが多いです。