離婚を決意した場合、人によっては、離婚を早急にしたい事情がある場合があります。
お子さんの学校が始まる時期など、何らかのイベントが発生するためということもありますし、感情的にとにかくすぐに離れたいという場合もあるでしょう。
しかし、離婚は人生の一大事であり、それほど簡単にいかないことも多くあります。
そこで、今回は、急いで離婚をしたいときはどうすればよいかについてお話ししたいと思います。
離婚の手続き
離婚の手続きには、協議離婚(双方で離婚届に署名押印して役所に提出するなど、双方で話し合って進めるもの)、調停離婚(裁判所で話し合いを行うもの)、裁判離婚(裁判所が強制的に離婚の可否を判断するもの)があります。
調停離婚と裁判離婚はかなり時間がかかりますので、早く離婚する場合には、協議離婚を行う必要があります。
協議離婚を早く進めるには
協議離婚については、最低限、離婚と親権者(お子さんがいらっしゃる場合)を定めれば可能です。
一般に、離婚の際に決めることは上記2点のほか、財産分与、養育費、面会交流、慰謝料、年金分割などがありますが、これらの点は離婚の要件にはなっていません。
確かに離婚と同時に決定した方が、問題解決としては適切ですが、離婚と親権者以外の点で争いが長引いてしまい、離婚がなかなかできないということがあります。
そこで、離婚を急ぐのであれば、離婚と親権者を決めて離婚した後、その他の点を決めるという方が、早く離婚ができる可能性が上がります。
また、話し合いの際に、経緯などの争いや細かい事実の争いに入り込んでしまうと、話し合いが長期化して離婚ができない原因になります。
ですので、話し合いの細かい点は後日に譲り、離婚と親権者を決める方が離婚が早くなります。
難しい場合もある
とはいえ、いくらがんばっても早期の離婚が難しい場合があります。
例えば、離婚自体や親権者自体に争いがある場合です。
このような場合、どう急いでも離婚をすることが難しいため、この場合は、離婚自体は時間をかける覚悟をし、別居など、離婚以外のところで不都合を解消するほかないと思います。
判断が難しい場合には弁護士に相談しましょう。