法律事務所や弁護士にもよりますが、電話をかけてそのときに軽く相談することはできず、予約制になっていることが多いと思います。
確かに電話でその場で相談できれば、便利だとは思いますが、なぜそのようなことが難しくなっているのでしょうか。
今回は、電話で軽く相談することが難しい理由(予約制について)についてお話ししたいと思います。
弁護士の予定が合わない
まず、弁護士は常に相談できる状況にはありません。
裁判や調停があれば裁判所に行きますし、外部の相談会や弁護士会の委員会などに出ていることもあります。
また、事務所で法律相談や打合せを行っていることもあり、その場で話ができるとは限りません。
仮にその場に弁護士がいて対応ができたとしても、すぐに予定があるなどし、長い時間対応できないこともあります。
法律相談には時間がかかる
軽く相談できると思っている内容でも、実は多くの事情の聞き取りが必要になります。
例えば、お金を返してほしいが相手方が払ってこないというご相談の場合でも、貸した時期、金額、貸すことになった経緯、相手方との関係性、借用証の有無、借用証がある場合の借用証の内容、相手方とのLINEやメールなどのやりとりの内容、返済の有無・金額、返済の時期、返済できなくなった時期、返済できないと相手方が言っている理由、相手方の職業、収入、こちらの生活状況、相手方との連絡の可否・程度、不払いからこちらで行ったことの内容等々、様々な事情を聞き取りが必要になります。
これらの事情を総合して判断することになるので、軽く相談をすること自体が難しいことがほとんどです。
資料が確認できない
また、その場で電話相談する場合には、資料が手元にはなく、正確な情報が確認できません。
しかし、借用証があると言っていたのに、内容が借用証になっていなかったり、LINEがあると言っても一見しては分からないものだったりと、弁護士が確認すると、本人のお話と異なることもあり、資料を見ていない場合、正確なアドバイスが不可能なこともあります。
したがって、その場ですぐに電話相談してしまうことは、現実的に難しく、また本人のためにもならないため、予約制になっていることがほとんどです。