相続などで価値がない不動産があり、相続人が全員不要の場合、通常は処分をすることになりますが、現実的に難しい場合があります。

 こういった場合、相続人の一人が引き取れば、固定資産税もあまりかからないと考えられるため問題は少ないかもしれませんが、全員がどうしても不要という場合、どうすれば良いか困ってしまうことがあります。

 そこで、今回は、価値がない不動産の処分方法(農地などを含む)についてお話ししたいと思います。

 

売れない場合は贈与を検討

 処分ができない、つまり売却できない不動産については、そもそも経済的価値がないため、贈与などで無償で引き取ってくれる先がないか検討することになります。

 その場合、その不動産を現実に利用している人や、隣地を所有している人など、一定のメリットがある可能性がある人に話をし、引き取り手を探すことになります。

 引き取ってくれる場合には、登記手続きなどを行って引き受けた人に名義を変更することになります。

 

贈与でも難しい場合

 無償で譲渡する贈与を提案しても難しい場合には、一定の金銭を渡す、一定の費用をもつなど、経済的メリットとセットにすることでもらってもらうこともあり得ます。

 よくあるものとしては、贈与するだけではなく、登記費用などを渡す方が負担するということがあります。

 場合によっては、何年分の固定資産税相当額などをお渡しすることもあり得るでしょう。

 

農地の場合

 ただし、農地の場合には、贈与する先によっては、農業委員会の許可が得られないことがあります。

 農家に譲渡する方が許可が出やすくなりますので、農地を借りている人や隣地の農地を所有している人などに贈与を行うことになります。

 

山林などで多数の共有者がいる場合

 共有者が多数の場合には、他の共有者に渡す方が楽と言えるでしょう。

 不動産登記を調べて誰が共有者か確認した上で、共有者に連絡して譲り受けてもらうよう交渉することになるでしょう。

 

 

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