お金の貸し借りなどの紛争に関する調停(民事調停)や離婚・相続など家庭に関する紛争に関する調停(家事調停)について、相手方から申立がなされたため、裁判所から呼び出しが来ることがあります。
調停は話し合いの手続きであるため、話し合うつもりがない場合、欠席してしまおうと思う方もいらっしゃるでしょう。
しかし、調停は法的な手続きですし、本当に欠席してしまってよいのでしょうか。
今回は、調停は欠席してもよいのか(欠席したときの影響)についてお話ししたいと思います。
一応罰則がある
調停も法的な手続きですので、正当な理由なく欠席すると、過料という罰金のようなものが科される法律があります。
実際に過料が科された例は多くないかとは思いますが、一応罰則があることは覚えておきましょう。
紛争解決の機会をなくす
調停は話し合いの手続きで、強制力はありません。
他方で、強制力がない分、自由な話し合いができ、裁判などではできないような柔軟な解決も可能です。
特に証拠などが不足している場合、裁判では敗訴が濃厚でも、ある程度事情をくんだ合意も可能です。
調停に欠席してしまうと、このような話し合いの機会を失うことになり、柔軟な解決が難しくなります。
裁判になる可能性が高くなる
調停に欠席すると、話し合いをするつもりはないととらえられてしまいます。
したがって、相手方は裁判を行う可能性が高くなります。
裁判では、証拠の有無などで、強制的に裁判所が判断することになりますので、調停と違って柔軟な解決を行う可能性は低くなります。
証拠などがそろっていて勝訴の可能性が高いのであれば別段、そうではない場合に調停の機会を逃すことは妥当ではありません。
相手方との話し合いの余地がなくなる
人によっては、裁判になったときに言い分を言って、和解で解決しようと考える方もいるでしょう。
しかし、調停に出ないということは相手方の設定した席を蹴ることになりますので、相手方としては、心情的に和解することがかなり難しくなります。
ですので、まずは調停に出席することをおすすめします。