一般的に、弁護士に常日頃相談しているような場合は少なく、何か法的な問題が発生してから相談する場合がほとんどだと思います。

 特に弁護士から通知が来た、裁判所から郵便物が届いたなど、弁護士に相談した方が良いと思う明確なきっかけがあってから相談をする場合が多いかもしれません。

 しかし、法的な問題自体は、急に発生することは少なく、そのような通知が来る前から、問題については自覚している場合が多いと思います。

 そこで、今回は、弁護士に相談するタイミングはいつが良いのかについてお話ししたいと思います。

 

ぎりぎりだと相談できないことも

 まず、裁判の前日や期限の前日など、切羽詰まって相談を申し込む方がいらっしゃいます。

 このような直前の相談は、基本的には相談自体受けられないことが多いと思います。

 といいますのも、弁護士にも裁判への出席や相談・打合せなど、予定が多くあり、当日や翌日などが空いていることは稀だからです。

 また、直前の相談ですと、アドバイスの選択肢もかなり限られます。

 これを先に調べた方が良いということがあっても、調べる時間はもはやないため、どうしようもないこともあり得ます。

 急場どのようにしのぐかというアドバイスはできても、根本的な解決にならなかったり、相談者の意向に反することになったりします。

 したがって、何らかの期限ぎりぎりでの相談は避けた方が無難です。

 

前過ぎても有効なアドバイスは難しい

 他方で、今何ら問題は発生していないが、将来の不安が大きくて相談する方もいらっしゃいます。

 ぎりぎりよりは大分良いのですが、不安のきっかけもまだないような状況ですと、様々なパターンが予測され、アドバイスが多数にわたることになります。

 したがって、あまりに前過ぎても良くないこともあります(ただし、遺言や契約書など紛争の予防に関する相談は早めに動くに越したことはありません。)。

 

問題の発生がある程度予測されたら

 以上のとおりですので、相談者にとって良いタイミングは、問題の発生がある程度予測された場合には、相談するというのが良いかもしれません。

 例えば、債権者から督促が来ている、業者とトラブルが発生してやりとりしている、離婚はまだ考えてはいないが不貞の証拠が見つかったなどです。

 なお、予約の段階で弁護士と話せる場合には、現段階で相談すべきか聞いてみるのも良いかもしれません。

 

 

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