客観的な証拠がない
詐欺は客観的には嘘ですから,客観的な証拠がありません。何か見せてきたとしても,詐欺の本体とはあまりかかわりのない一部分のみの裏付けだったりして,詐欺の中心に関しては客観的な証拠がありません。
投資詐欺の場合,投資であれば金融商品取引法などで各種書面の交付があったりしますし,国の監督に服している場合もありますが,そのようなものは一切出しては来ないです。また,警察などを装ったり,弁護士を装ったりする場合,本来は公的な機関に問い合わせをさせればよいのですが,そのようなことはさせないように話を駆使してきます。
そして,だまされた方が根拠があると思った根拠は,結局はだました方がしていた話や持っていた資料だけであったということが多いです。
不利な話やリスクの話はしない
もうけ話の場合,言ってくる本人たちが一番儲からないと,ビジネスとしては成り立ちません。また,ビジネスにはリスクがつきものです。しかしながら,相手方にどういう利益があるかや,こちらにどのような不利益・リスクがあるかという肝心なところはほとんど触れません。
詐欺にあわないために
では,どのようにすれば詐欺にあわないで済むのでしょうか。
即断しない
まずは,何か求められた場合にすぐに返事をしないことです。特にしつこい勧誘などの場合,面倒だと思ってその場で回答してしまうこともあるかもしれませんが,それは相手の思うつぼです。必ずその場では返答しないようにしましょう。
公的な機関や第三者に確認する
例えばキャッシュカード詐欺などの場合,警察や弁護士を装いますので,警察署や弁護士会など,しかるべき機関に問い合わせれば詐欺かどうか判断できます。
このとき,連絡は電話帳やインターネットの公的なホームページなど,こちらで調べた先に連絡しましょう。くれぐれも相手方に渡された名刺などには連絡してはいけません。
また,投資詐欺や詐欺商法の場合には,契約前に国民生活センター(消費生活センター)に連絡して相談しましょう。同じような詐欺被害が発生していれば,詐欺の可能性があることを教えてくれます。
もし該当する機関などが分からなければ,家族や友人に相談しましょう。お近くの弁護士や自治体の無料相談などを利用するのも良いと思います。
資料を求める
とにかく相手からできる限り資料をもらってください。特に投資詐欺などの場合には,重大な資料になりますし,公的な機関への問い合わせが楽になります。
帰らない,帰さないなどは警察に通報する
相手が要求をのまないと帰らないなどの場合には,すぐに警察に連絡しましょう。
詐欺被害は未然に防ぐのが一番です。日頃から注意をして行動しましょう。