弁護士が依頼を受けた場合,相手方に弁護士名で通知を送付することがありますが,一般的には弁護士から通知が来ることはなかなかないため,対処に困る場合も多くあります。
かといって,全く無視してしまうと,場合によっては裁判などに巻き込まれてしまったり,交渉して解決するチャンスを逃したりすることにもなりかねません。
そこで,今回は弁護士から通知が来た場合にはどうしたらよいのかお話ししたいと思います。
弁護士からの通知に強制力はない
まず,そもそも弁護士からの通知は強制力がありません。
裁判所からの支払督促などは,一定期間放置すると,強制力(強制執行が可能になる力)がありますが,弁護士から通知が来てもそういった効果が出ることはありません。
ですので,必ずしも慌てる必要はありません。
弁護士からの通知は今後何らかの手続きになる予告
他方で,当事者自身からの連絡とは異なり,わざわざ弁護士を依頼して通知してきているわけですから,放っておけば訴訟など何らかの手続きになってしまう可能性が高いです。
訴訟などの手続きになれば,相手方も弁護士費用などがかさんでくるため,和解などをする際には,なかなか譲歩しづらくなります。
すなわち,弁護士からの通知は,最後の交渉の機会とも捉えることができます。
弁護士の通知にどう対応したら良いか
弁護士から通知が来た場合,最も良い方法は近くの弁護士で良いので,こちらも弁護士に相談をすることです。
弁護士からの通知は必ずしも読み手にわかりやすく書いてあるとは限りませんし,間違って回答してしまうと,今後の対応に影響する可能性もあります。
この点,弁護士に相談すれば,今後への影響も判断できますので,確実な対応が可能になります。
また,こちらも弁護士をつけるべきかどうかについてもアドバイスがもらえます。
したがって,少なくとも弁護士に相談することは必要かと思います。
もし近くに弁護士がいないなどの場合には,お近くの弁護士会などに連絡すれば,相談会など相談する機会について教えてもらえると思います。