交通事故に遭った場合に,自分が入っている任意保険に弁護士特約がついている場合があります。

 弁護士特約は,交通事故などで弁護士に相談をしたい,または,依頼したいという場合に,その費用が保険で支払われるという制度です。

 今回は弁護士特約の利用できる範囲や利用方法(手続き)などについてお話ししたいと思います。

 

弁護士特約は弁護士への相談・依頼に利用できる

 弁護士特約は,交通事故など保険事故について,弁護士に相談したり依頼したりする場合に,その費用が保険でまかなわれるものです。

 法律相談料や弁護士依頼の際の着手金はもちろん,最終的な報酬金,実費など,弁護士にかかる費用は全体的に対象になります。

 

支払限度がある

 もっとも,保険で支払われる金額には,支払限度という上限があります。

 一般的な交通事故で,一般的な弁護士に依頼する場合には,支払限度を超えることはほとんどないかと思いますが,注意は必要です。

 特にご依頼の際は,相談する弁護士に確認しましょう。

 

弁護士特約で弁護士に相談する方法

 弁護士特約で弁護士に相談する方法については,➀自分で弁護士を選んで利用する場合と,➁保険会社に弁護士を探してもらう場合があります。

 ➀自分で弁護士を選んで利用する場合には,まず,弁護士を探す必要があります。もともと知っている弁護士がいらっしゃる場合にはその弁護士でも良いですし,お近くやインターネットなどで探しても良いでしょう。

 そして,その弁護士に相談のアポイントを取れたら,保険会社に連絡して,弁護士特約を利用したい旨お話しします。

 保険会社は連絡があれば,その弁護士と直接連絡を取るなどして,弁護士と保険会社の間で直接精算ができるようにします。

 ご自身で探すのが難しい場合には,➁保険会社に探してもらう方法もあります。

 保険会社は,もともとよく知っている弁護士に話をしたり,または,日弁連LACという弁護士会が保険会社に弁護士をあっ旋する制度を利用するなどして,弁護士を探し,保険契約者に紹介します。

 上記のとおり弁護士特約は,自分で選んだ弁護士でも保険会社が探してきた弁護士でも利用できるようになっています。

 

どちらの利用方法が良いか

 そちらの利用方法が良いかは,人によるというところが正直なところです。

 ➀自分で探す場合には,メリットとして,自分が探してきた信頼できる弁護士を利用できること,近くの弁護士や専門性の高い弁護士など,自分の優先することを満たす弁護士を利用できることなどがありますが,デメリットとしては,探す手間が必要ということがあります。

 ➁保険会社に探してもらう方法については,逆に,探す手間を省けるかわりに,どの弁護士が担当になるかわからず,場合によっては,遠方に相談に行かなければならない場合もあるというデメリットがあります。

 ご自身の状況に合わせて選んでいただければと思います。

 

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