話し合いで問題などを解決しようとした場合,やり方を間違ってしまうと,二度と話し合いで解決できないという状態に陥ってしまうことがあります。
本来は話し合いで解決した方が双方にとって良いものでも,やり方を間違っただけで,双方が損する結論になってしまうこともあります。
今回はこのようなことにならないために,話し合いをする場合に必要なことを私見も含めお話ししたいと思います。
話し合いの前に資料や事実調査を行う
まず,話し合いにあたり前提となる事実については,資料を集めておいたり,事実調査を行うなどして,共通化できる状況にしておきましょう。
公的な資料(登記事項証明書等)については,取得しようとすれば取得できますので,円滑な話し合いのためにも事前に取得しておいた方が良いです。
相手方が必要とすればコピーを渡すなどして,事前認識の共通化に努めましょう。
話し合いにおいては相手の話をよく聞く
話し合いにおいては,自分の考えの説明をすることも重要ですが,それ以上に相手の話を聞くことが重要になります。
心理的な側面もありますが,相手の話を聞けば,相手の考えの骨子がわかり,こちらの考えとどこが同じでどこが違うかと把握して,対策を練ることができます。
相手方などを非難しない
他方で説明などをする際はできる限り相手方などを非難する言葉,挑発する言葉は避けてください。
非難してしまうと,感情的になってしまい,冷静な判断はできません。
特に相手方の考えに納得しがたい場合,不必要に相手方を非難したり,挑発したり,罵倒したりということが起きてしまうことも多いです。
そのような言動は厳に慎みましょう。
話し合いの結果は紙に書くなどして共有化しておく
話し合いが続く場合や話し合いで結論が出た場合など,後日,何を話したかが重要になる場面があります。
この場合に,完全に記憶に頼ってしまうと,記憶違いで無用な争いが生じてしまうので,少なくとも紙にメモを取って双方でサインしておくなど,証拠などが残るように,かつ,相手方も思い出せるように共有化しておきましょう。
仮に録音をする場合には,できるだけ相手の同意を取ってから行いましょう。