自分に万が一のことがあった場合に、お子さんなど家族に迷惑や面倒をかけたくないと思う方は多いと思います。

 最近では、終活という言葉も定着しつつあり、自分に万が一のことがあった場合の準備を行うご高齢の方も増えてきています。

 とはいえ、病気もなく生活していると、そのような準備はまだいらないだろうと考え、何もしない方も少なくありません。

 ただ、何の準備もない段階で万が一のことが起こると、家族間でもめ事に発展してしまうことも珍しくありません。

 そこで、今回は相続の問題で残された家族に迷惑をかけたくない場合の対処法をお話ししたいと思います。

 

法的な問題は遺言で解決

 不動産や預貯金など資産に関するものや債務の支払い方法など、遺産に関するものについての代表的な解決方法は遺言を残しておくことです。

 遺言による相続の場合、相続人全員で話し合うことが不要になりますので、もめ事になることがぐっと減ります。

 また、遺言執行者を設定しておくことで、手続きも遺言執行者が一手に行うことになり、その他の家族がしなければならないことも減らすことができます。

 ですので、まずは遺言を残すことは視野に入れておくべきでしょう。

 ただし、一定の相続人には遺留分という最低限の権利がありますので、全てが思い通りにいくわけではないことには注意が必要です。

 また、遺言書の有効性が争われることもありますので、できれば公正証書で遺言を作成しておく方が良いでしょう(特に脅されて作成した、無理やり作らされたなどの主張を防ぎやすくなります。)。

 

生前贈与や民事信託の利用

 遺言とは異なる方法として、生前贈与を利用したり、民事信託を利用したりという方法もあります。

 この場合、遺言を作成するように、生前に贈与をしておく、または、信託契約を結んでおくなどして、一定の財産を遺産から外しておくことができます。

 しかし、自らの財産ではなくなるなどのデメリットもありますので、使い勝手については必ずしも良いといえないかもしれません。

 

事実上の希望はエンディングノートなどで

 遺言にも希望を記載することはできますが、雑多な希望(例えば、デジタルデータの処分願いやそのためのパスワード通知など)については、遺言にすべて記載するのは現実的ではないので、エンディングノートなどをうまく使って情報を残しておくという方法があします。

 特にどこに何があるかなどは何か残しておくのは家族にとって非常に有用でしょう。

 

 以上のとおり、様々な準備が考えられますが、法的効果や税金の問題など、付随する問題もそれぞれありますので、どの方法が良いかなどは、是非お近くの弁護士にご相談ください。

 

 

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