相続放棄はせず、相続をするとした場合、行うべき手続きは以下のとおりです。

 

相続人を確定する

 被相続人(亡くなった方)の出生から死亡までの戸籍、除籍、原戸籍を取得し、その後、現在の相続人の戸籍まで取得します(間の除籍、原戸籍も取得します。)。

 これは相続に使用するものであることを各自治体に伝えれば、相続人本人であれば取得できます(弁護士を依頼している場合には、弁護士が取得できます。)。

 

遺産を調査する

 相続人であることが分かる書類を提示して、金融機関や自治体などで、遺産がないかを調査します。

 具体的には、残高証明や名寄帳を取得することになります。

 

分け方を決める

 遺産全体が判明したら、ようやく相続人同士で話し合います。

 何を誰がどのように取得するかを決めることになります。

 不動産など、物理的に分けにくいものは、誰かが取得してお金で調整する(代償分割)や共同で取得する(共有分割)、売却して分割する(換価分割)といった方法があります。

 

遺産分割協議書を作成する

 合意が成立した場合には、遺産分割協議書を作成した方が良いです。

 もっとも、作成方法など不明な点がある場合には、弁護士に相談した方が良い場面です。

 

預金などの名義変更や解約をする

 遺産分割協議書が作成されれば、その書面を使用して、預金などの名義変更や解約をすることになります。

 この手続きは、会社ごとに違いますので、それぞれ確認する必要があります。

 

不動産の登記をする

 遺産分割協議書が作成されれば、不動産に関しては登記を行うことになります。

 なお、相続に関する不動産の登記を行う義務が最近の法改正で入りました。

 まだ時間的に余裕はありますが、遺産分割協議に時間がかかる場合には、相続人申告登記を行いましょう(来年4月から開始)。

 

 

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