最近は通信手段がメールやLINEなどが主になり、電話はまだ利用することは多いものの、対面や手紙などは少なくなっている印象です。

 これにより、何か争いが起こった場合に、メールなどを証拠としたいと考える方も多く、また、メールなどはデータが残っているため、証拠として強いものと考える方もいらっしゃいます。

 しかし、メールやLINEなどは、その体裁などから、証拠とする際に手紙などの書面とは違った注意点があります。

 そこで、今回はメールやLINEなどを証拠にする際の注意点についてお話ししたいと思います。

 

メールやLINEなどの特徴

 メールやLINEなどは、データが残っているため、対面とは異なり、証拠化はしやすい特徴があります。

 他方で、手紙などとは異なり、日常会話で使われることもあるため、特にLINEなど、一見して誰からのものか、いつのものかなど、はっきりしない部分があることもあります。

 また、相手方との関係ややりとりの頻度によっては、文面の意味が取りづらいこともあります。

 

証拠とする場合

 上記のとおり、一見して誰のものかわからない場合(または、本人はわかっても他人からみて分かりにくい場合)には、誰のものか分かるように補充する情報もセットにすることが必要です。

 例えば、メールアドレスを表示して、同じメールアドレスに氏名も記載してあるようなメールや画面を添付するなどです。

 LINEの場合には、誰のものか分かるような画面も証拠化する、日時が分かる画面も証拠化するなどです。

 また、文面の意味が取りづらい場合、その意味を補足するような内容の部分も証拠化することが重要です。

 これやあれなど、指示語が使われている場合、一件関係のない部分でも、その部分が分かる記載も証拠とする必要があります。

 

日常的な注意点

 以上を踏まえると、大切な商談や交渉などで、メールやLINEを用いる場合には、後日争いが起こらないよう、文面を丁寧に記載することや氏名等もきっちり表示する(または後日わかるような工夫をしておく)などの意識が必要です。

 面倒なことではありますが、特に重要な場面では気をつけましょう。

 

 

 

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