借金が多くて自己破産をお考えの方もいらっしゃると思いますが,破産にはメリットもあるとともに,デメリットやしなければならないことなどもあります。
今回はこの点をお話ししたいと思います。
破産をした場合に発生すること
破産をすると官報にのる
破産をすると官報という国で発行する新聞のようなものに掲載されます。
通常は官報を確認している人はそれほどいませんが,金融機関などは確認していますので,破産をすると,金融機関などには知れ渡り,今後借金をしにくくなります。
破産手続き中には一部の職業につけなくなる
また,破産手続き中は,保険外交員や警備員などのような,一部の職業にはつけなくなります。
破産手続きがおわり,復権すると,再度つけるようになります。
7年間は破産できなくなる
一度破産すると,その後7年は再度破産することができなくなります。
7年経過すると,この制限はかかりませんので,二度目の破産もあり得ます。
選挙権や戸籍などには影響はない
なお,選挙権や戸籍,住民票などには全く影響しませんので,生活自体は変わりありません。
破産をする場合にやらなければならないこと
破産には,多数の書類・資料が必要になります。
ご本人の収入資料や資産の資料はもちろんのこと,同居している家族の収入資料や資産の資料も必要になります。
破産をする方は,この資料収集でつまずくことが多いです。
特にご家族の資料を取得しようとすると,ご家族の協力を得る必要が出てしまい,なかなか動き出せない場合もあります。
しかし,必要な資料にはなりますので,破産をお考えの方はこの点をしっかり理解し,覚悟しましょう。
破産にはメリットも大きい
ただし,破産は,これまで負担となっていた債務を全て免責する手法であり,メリットも大きいものです。
ですので,上記のような負担があるにしても,破産は一つの手法として有効です。
破産をお考えの方は上記のことを頭に入れて判断しましょう。