自力救済の禁止

 自力救済というのは,例えば,お金を貸している場合に,借りている方の持っているお金を勝手にとってきてしまうとか,アパートを貸している場合に,家賃の滞納が続いていることを理由に,勝手に借主の部屋の鍵を開けて借主の物を外に出して退去させてしまうなどのことを言います。

 我が国では,このような自力救済は禁止されており,自力救済をしてしまうと窃盗など刑事罰の対象になってしまいます。

 義務を果たさない相手が悪いじゃないかと考える気持ちは分かりますが,やられる方の立場になってしまえば,結局力が強い方が勝ってしまうことになり,世の中がめちゃくちゃになってしまいます。

 そのため,自力救済は禁止されているのです。

 

自分の物を貸している場合にも同じ

 自力救済の禁止については,例えば,自分の貸している自転車や傘などでも,返してくれないからといって勝手に持ってきてはいけません。

 相手方の同意を得れば別ですが,勝手に持って行くのは禁止されています。

 法的にいうと,借りている人の占有権を侵害することになります。したがって,民事的にも経時的にも問題になってしまいます。

 

法的手段の重要性

 自力救済は禁止されている一方で,義務を履行させる手段として法的手段が準備されています。

 法的手段は自力救済を禁止する代わりに義務を強制的に履行させる手段です。

 例えば,裁判や強制執行などをすれば,相手方に履行を強制できます。

 つまり,相手方が義務を履行しない場合には,まず法的手段で実現可能かを検討することが重要ということです。自力救済を考えてはいけません。

 

法的手段の種類

 法的手段には,権利を確定して債務名義という資料を獲得する段階と,実際に強制的に権利を実現する段階に分かれます。

 権利を確定して債務名義を取得する段階の法的手段は,裁判(訴訟)や支払督促があります。また,話し合いベースになりますが,調停などもこの手段に入ります。

 実際に強制的に権利を実現する段階の法的手段は,強制執行という手段になります。いわゆる差押をしたり,競売をするなどして,強制的に実現を図ります。

 権利の内容が金銭の支払いではなく,何らかの行動を求めるものの場合,代替執行という業者などが代わりに実施して,その費用を相手方に請求するものと,相手方が動くまで罰金のようなものがとられ続ける間接強制というものがあります。

 

気軽に弁護士に相談を

 法的手段で実現可能かについては,弁護士に相談すれば判断可能です。

 自力救済をしてしまって大変な問題になる前に,弁護士に相談しましょう。

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