訴訟を起こされた場合,裁判所から封書で訴状などの書類一式が届きます。
内容によっては弁護士に依頼して対応する必要がありますが,訴額(訴訟で争いになっている金額)が少なく費用倒れとなってしまう場合など,自分で対応したいということもあるかと思います。
そこで,今回は自分で訴訟に対応する場合の注意点をお話ししたいと思います。
答弁書を期限までに必ず提出する
まず,訴状が届いたら,答弁書を提出する期限が記載してありますので,その期限までに必ず答弁書を作成して裁判所に提出しましょう。
答弁書の内容については,裁判所によっては書式を同封してもらえますので,それを参考にして記載できますが,仮に書式がなくとも,インターネットなどで記載方法が載っているかと思いますので,そのようなものを参考に記載しましょう。
ポイントは争うところをしっかり記載することです。最初に争う旨を記載しないと,場合によって認めたことになってしまいます。争いがある場合には,少し広めに争うくらいの気構えで,争う旨記載しましょう。
細かな経緯については,説明する書類を記載して,別紙としてつけるのも一つの方法です。
裁判の期日は必ず出席する
裁判の期日については,答弁書を提出すれば,初回のみ出席しなくても良いですが,初回も含め,出席した方が良いです。
出席できない場合には,事前に裁判所に連絡し,出席できる期日を設定してもらいましょう。
期日では,口頭でも言い分などを言うことができます。場合によって,裁判官から和解の話が出ることもありますし,出席した方が裁判所も一定程度こちらの事情を踏まえてくれます。
証拠はコピーして提出する
証拠については,コピーして提出してください。原本は裁判の期日には持って行きますが,提出自体を原本にしてしまうと,書類が戻ってこない可能性もあります。
原本は他の手続きなどでも使う可能性もありますので,裁判所にはコピーを提出します。
その他の提出方法は裁判所の担当の事務方が教えてくれると思います。
難しい場合には,弁護士に相談だけはしておく
弁護士に依頼しなくとも,相談しておくことは大事なことです。
反論があったとしても,どのように記載すれば良いのか,どう進めれば良いのか,事例に則してアドバイスをもらえるのは,弁護士に相談したときだけです。
裁判所でも手続きは教えてくれますが,戦略的な話は一切教えてくれません。
弁護士での相談では,進め方だけでなく,書類の作成方法など,細かいところまで聞くことができます。
ですので,分からないことがある場合には,一度弁護士に相談しましょう。