相手方との交渉について,弁護士を依頼するか悩ましい場合があります。

 交渉はそもそも当事者間で行うのが原則ですし,裁判と違って,当事者本人でも手続的に可能なため,弁護士をつけた方が良いか悩ましいところです。

 今回は交渉に関し,弁護士を入れる意味(メリット)やデメリットをお話ししたいと思います。

  

紛争は糸の結び目

 紛争が発生している場合,その紛争は例えるのであれば,糸の結び目のようなものだと思います。

 軽く絡まっている場合であれば,落ち着いて対処すれば,結び目は簡単にほどけます。

 しかし,固結びのようになってしまえば,なかなか難しくなります。

 客観的には冷静に一つ一つ解きほぐしていく必要がありますが,冷静になれなくて結び目をより固くしてしまうこともありますし,相手方が引っ張ってしまってより絡まってしまうこともあります。

 つまり,紛争はこじれればこじれるほど,解消が難しくなってくるということです。

 

弁護士は客観的に対応できる

 この点,弁護士を依頼した場合,交渉に関してでも,法律という客観的なルールのもと,冷静に対処できます。

 結び目が固い場合,一つ一つ解きほぐしていくことも可能になりますし,どうしても難しい場合には,他の対処法を考えることもできるようになります。

 

弁護士が交渉する場合,当事者が話す必要がなくなる

 また,当事者間で話しをしているとそれだけで強いストレスがかかることがありますが,弁護士に依頼すると,話し合いは全て弁護士をとおすことになりますので,直接のやりとりは不要になり,不要なストレスにはさらされづらくなります。

 

判断材料が提供される

 また,紛争が今後継続した場合のデメリットなど,判断材料の提供もなされます。

 本人だけでは視野が狭くなることが考えられますが,弁護士がついた場合,全体的な状況も踏まえて判断することが可能になります。

 

ただ,紛争を激化させるデメリットも

 ただし,双方に弁護士がついていないのに,弁護士をつけた場合,相手方が戦争状態になったと認識してしまい,紛争が激化することがあります。

 ですので,弁護士をつけるか否かは,このようなデメリットが発生する可能性や,メリットがどこまであるかも総合して判断する必要はあります。

 この点,弁護士に相談して,このようなデメリットの発生がどのくらいなのか,メリットがどのくらいなのか,弁護士を依頼した方がよいのかなど,率直に聞いてみると良いと思います。

 

 

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