インターネット上で誹謗中傷が行われたり、プライバシー権や商標権など様々な権利の侵害がされていたり等、インターネット上の情報を削除してほしいと考える場合があります。
今回はそのような場合に、どのような情報は削除できるのか、どのような手順を踏めばよいのか、概要をお話ししたいと思います。
削除要求には権利の侵害が必要
まず、削除の対象になる情報は、一定の権利を侵害している情報です。
名誉権やプライバシー権、人格権、商標権、著作権など、権利として保護されているものが侵害されている場合にはじめて削除の対象になり得ます。
削除の前提として情報の特定が必要
削除できる場合に、実際削除をしようとするときには、削除する情報の特定が必要です。
どのページのどの記載がどういう権利を侵害しているのか明確にする必要がありますので、ページのアドレスや書き込みの特定などが必要になります。
漠然と見たことのあるページというだけでは削除は困難です。
削除の手順
明らかな誹謗中傷などの場合、サイトの管理者の方で削除申請フォームがあれば、そのフォームを利用することで、削除が可能な場合があります。
そのようなフォームがないなどの場合でも、大手のコンテンツプロバイダ等に対し、テレサ書式という書式に必要事項を記載して削除を要求すれば、削除してもらえる場合があります。
いずれの方法も難しい場合、裁判所の仮処分等を利用する必要があります。
また、相手方を特定する手段として発信者情報開示請求を利用することもあります。
削除が難しい場合
上記のとおり、削除すべき情報が特定されていない場合のほか、ホームページの管理者等相手方が不明な場合、削除が難しいこともあります。