借金などが多額になり、返すのが難しくなると、債務を整理して立ち直る必要が出てきます。
この点、インターネットを見ると、いとも簡単に債務を整理できるような記載を目にすることがあります。
しかし、実際は債務の整理とはいっても魔法のような方法ではなく、それほどラクとはいえないものです。
そこで、今回は債務整理にはどういうことが必要なのか、ラクではないとは言っても債務整理が必要な場合、どうすればいいのかなどをお話ししたいと思います。
おまとめローンは債務整理ではない
おまとめローンと言って、いわば借り換えを行う場合がありますが、これは厳密には債務整理ではありません。
債務の管理が楽にはなりますが、利息が減ったり、残高が減るというわけではなく、逆に元の利息分も元本に入ってくるので、残債としては増えてしまうものです。
債務整理は任意整理、特定調停、個人再生、自己破産
債務整理は少なくとも現状の債務(利息や遅延損害金も含む)が減り、債務の返済の目途が立つ(またはそもそも債務がなくなる)方法です。
任意整理や特定調停は、原則として将来利息をカットしてもらい、月額の支払いを楽にする制度ですし、個人再生は一部債務が免除され、自己破産はほとんどの債務を消すことができる制度です。
手続きにおける注意点
そして、これらはおおよそ弁護士などの専門家に依頼して進めることになりますが、その場合でも、必要な情報や資料などを本人が集める必要があることが多いです。
債権者名などが分かれば、債権者から債権についての資料は専門家が取り寄せますが、収入の資料や資産の資料などは自分で集める必要があります。
ですから、すべて弁護士などにお任せしてあとは結果待ちということはそれほど多くありません。
また、自己破産や個人再生では家族の収入資料や資産資料が求められることもありますので、家族に内緒の場合など、なかなか難しい場面も出てきます。
それぞれ利用条件がある
どの手続きでも利用条件があります。本人が選べばなんでもできるわけではりません。
任意整理、特定調停、個人再生は一定の支払原資が必要ですし、自己破産では免責不許可事由(ギャンブルなど)がない(または少ない)ことが条件になってきます。
自分の債務の状況でどのような整理が可能かなどは弁護士などに相談しましょう。
このとき、くれぐれも他人任せではだめですので、自分で整理するくらいの気持ちで取り組みましょう。